アロマセラピスト 恵美
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こんにちは。
My Earth アロマテラピースクール アロマセラピスト 井上恵美 です。
アロマテラピー検定1級に合格し、アドバイザー資格を取得した方が、アロマのプロとして活動するために次に目指すのが、アロマテラピーインストラクター資格です。
この資格は、アロマテラピーの講師として活動するために必要な資格ですが、その試験範囲は多岐に渡り、難易度も高い資格だと言えます。
そこでこの記事では、アロマテラピーインストラクターを目指す方が、AEAJの資格試験を受験する上で、知りたいと思われる以下の内容について、まとめてお伝えしていきます。
- インストラクター資格とは?
- 資格試験の難易度と合格率
- 合格するのための勉強法
- スクール受講の費用について
- 養成講座を選ぶ際の注意点
- インストラクターの仕事や求人
この記事をご覧いただければ、アロマテラピーインストラクター資格を取得ための、進むべき道筋が見えてくることでしょう。
<目 次>
アロマテラピーインストラクター資格とは
まずは、公社)日本アロマ環境協会(AEAJ)のアロマテラピーインストラクターとはどのような資格なのか、その内容からお話ししていきます。
ここでは、重要な点をピックアップして紹介しますので、ご存知の方も読み飛ばさずに、確認してみて下さい。
アロマテラピーインストラクター資格とは
まずは、AEAJで紹介されている、インストラクター資格の要点を抜粋して紹介しますね。
アロマテラピー教育のスペシャリストとして、安全なアロマテラピーの実践方法を一般の方に教授できる能力を認定する資格です。
精油の専門知識に加え、健康学や解剖生理学、メンタルヘルスなどに関する知識を習得し、アロマテラピーの健康維持への役立て方や幅広い利用法を指導できる専門人材です。
AEAJ参照:アロマテラピーインストラクターとは
ポイントは、「安全なアロマテラピーの実践方法を一般の方に教授できる能力」という点です。
アロマテラピーアドバイザーの場合には、アドバイスをすることを目的としていましたが、インストラクターは、アロマテラピーの指導ができる専門人材としての認定となります。
資格取得のために必要なこと
それでは実際に、アロマテラピーインストラクター資格を取得するために必要な手続きを、順に見ていきましょう。
まず、インストラクター試験を受けるためには、受験条件を満たす必要があります。
■受験条件
- AEAJの会員であること
- アロマテラピーアドバイザー資格の取得
- スクールでインストラクター必須履修科目を修了
■取得条件
- アロマテラピーインストラクター試験に合格
- インストラクター資格登録の手続き
「受験条件」は、インストラクター試験に申し込みをする前に、満たしておく必要があります。
いざ申し込もうと思ったら、AEAJへの入会や、アドバイザー資格の取得を忘れていた!なんてことが無いように、ご注意くださいね。
インストラクター資格で「できること」
アロマテラピーインストラクターを取得することで、「できること」についても、お話ししておきましょう。
この資格はアロマテラピーの講師としての資格ですので、有料、無料に関わらず、アロマテラピーの講師(指導)をするために必要になっています。
ですから、アロマの体験教室であったり、ミニ講座なども行うことができますよ。
その他、AEAJの認定スクールとして登録すれば、「アロマテラピー検定」や「アドバイザー認定講習会」、「アロマインストラクター講座」の開催も可能です。
教えてもらう側から、今度は教える側として、アロマテラピーに関わることが出来ますよ。
※AEAJからの依頼で講師を務めた『親子で楽しむアロマ教室』の様子
お子さんたちにアロマを体験してもらう「香育(こういく)」活動は、AEAJでも積極的に推進している事業です。
こんな風に、アロマを通して地域に根差した活動が出来ると、嬉しいですよね。
AEAJアロマインストラクター試験の概要
ではここからは、AEAJが開催しているアロマテラピーインストラクター試験の基本情報について、整理してお話ししていきましょう。
インストラクター資格試験の開催時期
インストラクター試験は年に2回、3月末と9月末頃の、日曜に開催しています。
どちらも申込期間が、試験の前月の初旬〜2週間程度と短いので、申し込み忘れの無いように、注意しましょう。
〈申し込み期間〉
- 3月末開催(申込期間:2月初旬~2月中旬)
- 9月末開催(申込期間:8月初旬~8月中旬)
お申し込みの際には、認定クールから発行される「履修証明書」が必要です。
履修証明書を準備した上で、「AEAJマイページ」から受験の申し込みを行うことが出来ます。
ちなみに合否の結果は、試験から1ヶ月ほど後に、郵送で通知が届きますよ。
ここでは、あえて必要な点だけに絞って紹介していますので、開催時期の詳しい内容は、こちらのAEAJインストラクター試験の詳細を確認してくださいね。
インターネット試験の基本情報
2022年現在は、試験はインターネットで開催されています。
オンラインで行われますので、パソコン、スマートフォン、タブレットなどで受験してください。
試験時間は60分で、出題数は70問、問題は選択肢の中から答えを選んで回答する、選択解答方式です。
なお試験の概要に関しては、AEAJ公式ホームページの「アロマテラピーインストラクター」→「取得方法・申し込み」に記載がありますので、必ずチェックしておきましょう。
試験の難易度と合格率
難易度については、みんな気になると思いますので、分かりやすいようにアロマテラピー検定と比較してみましょう。
まず、AEAJの公表している合格率を見てみると、アロマ検定は合格率90%と、独学で受験する人が多いにも関わらず、とても高いのが分かります。
対して、インストラクターは70〜80%となっており、スクールでの受講が必須であるにも関わらず、インストラクターの方が合格率が低いです。
そうした点を踏まえて考えると、インストラクターの難易度は、アロマテラピー検定と比べると、格段に高くなることがお分かりいただけると思います。
詳しくは、「講師がアロマテラピーインストラクター試験の難易度や合格率を解説」で詳細にまとめていますので、そちらもご覧ください。
※合格した生徒さんとアロマテラピーインストラクター認定証
難易度はぐーんと上がりますが、私のスクールでは、生徒さんたちが一発合格できるよう、実際の講座にプラスして、メール講座も行ないながら徹底的にサポートしています。
そんなふうに、しっかり学習を進めていけば、十分に合格を目指せますよ。
試験範囲と内容について
アロマテラピーインストラクター試験の問題は、以下の試験範囲より出題されます。
- アロマテラピー検定公式テキスト1級
- アロマテラピーアドバイザー認定講習会 公式テキスト
- アロマテラピーインストラクター・アロマセラピスト 公式テキスト(共通カリキュラム編)
- アロマテラピーインストラクター公式テキスト(独自カリキュラム編)
1,2のテキストは、すでにアロマテラピーアドバイザー資格を取得していれば、学習済みの内容となります。
インストラクター試験に向けて、新たに追加となった試験範囲は、3、4のテキストです。
ちなみに、先にアロマセラピスト資格を取得している場合には、3の共通カリキュラム編が免除になります。
※アロマテラピーインストラクターの試験範囲
公式テキストと問題集について
学習には先にお話しした4冊のテキストが必要になりますが、ここで気を付けていただきたいのは、検定テキストとアドバイザーテキストが最新のものかどうかです。
インストラクターの勉強を始める方の中には、アロマ検定から期間が開いている方もいらっしゃるでしょう。
そうすると、テキストが改訂されて内容が変わっている場合があります。
テキストが改訂されれば、もちろん内容も変わっていますので、もしテキストが古い場合には、最新版を用意する必要がありますよ。
また、インストラクターの場合には公式の問題集がないため、市販のものを使うことになりますが、この場合には、最新のテキストに対応しているか、注意してください。
2冊ある公式テキストの内容については、詳しくはこちらの「アロマテラピーインストラクター試験の公式テキストと問題集の使い方」で解説していますよ。
テキストでどんなことを学ぶのかも、気になる方はチェックしてみて下さい。
インストラクター試験の勉強法
それではここからは、アロマテラピーインストラクター資格の勉強法について、一緒に見ていきましょう。
独学で勉強して受験が可能か?
先程、受験条件のところでも少し触れましたが、試験を受けるためには、「スクールでインストラクター必須履修科目を修了」する必要があります。
必須履修科目とは、インストラクターの試験範囲のうち、この部分だけは必ずスクールで受講してください、とAEAJが定めている範囲のことです。
すのため多くのスクールでは、この必須履修科目だけを受講するコースと、それ以外の部分も含めた全ての試験範囲を受講する「標準カリキュラム」コースの、2つのコースを開催しています。
つまり必須履修科目を選んだ場合、それ以外の部分に関しては独学で勉強する、ということです。
そのため基本的に独学のみでの受験はできませんが、一部の範囲は独学でも受験できる、ということが言えるでしょう。
必須履修科目と標準カリキュラム
では「必須履修科目」と「標準カリキュラム」の、ぞれぞれの学習範囲について見ていきましょう。
分かりやすいように、カリキュラムの内容を一覧で書き出してみますね。
〈インストラクター学習科目一覧〉
- アロマテラピーの歴史
- 解剖生理学
- タッチング論
- ボランティア論
- アロマテラピーに役立つ素材(基材論)
- 健康学
- ストレスとメンタルヘルス
- ホスピタリティとコミュニケーション
- 精油を深める(精油学総論)★
- 精油のプロフィール(精油学各論)★
- アロマテラピー利用法★
- アロマテラピー教育★
上記の一覧が標準カリキュラムで学習する内容で、その中で★が付いている部分が、必須履修科目で学習する部分です。
こうしてリストで見てみると、大きな差があるのが分かりますね。
学習時間の目安で見てみると、標準カリキュラムは48時間、必須履修科目は25時間となっているので、やはり倍近い違いがあります。
また、学習内容を見てみると、共通する部分は、精油や、講師として教育に携わる上で必要な知識のみです。
※インストラクター養成講座の解剖生理学のノート
必須履修科目の場合、独学になる部分で一番頭を悩ませる方が多いのが「解剖生理学」です。
ですので逆をいえば、看護師さんなど、すでに解剖生理学の知識がある方なら、その部分は独学でも全く問題ないでしょう。
詳しくはこちらの「アロマテラピーインストラクターの必須履修科目と標準カリキュラムの違い」をご確認くださいね。
インストラクター試験対策の勉強法
基本的にインストラクターの学習は、スクールの講座の流れに沿って学習するのが良いでしょう。
カリキュラムの内容は、どのスクールであっても一緒ですが、そのスクールによって進めていく順番やペースは違っています。
ですから、講座でやった内容を自宅で復習して、理解を深めていくのが一番です。
必須履修科目で独学の範囲がある場合には、まずはテキストの順番通りに一通り目を通して、どの章から勉強するか、学習スケジュールを決めて、進めていきましょう。
なお、こちらの「教えるつもりで学ぶアロマテラピーインストラクター試験勉強法」では、スクールで実践している勉強法も紹介していますので、参考にしてください。
インストラクター資格取得に掛る費用
実際にアロマテラピーインストラクター資格を取得しようと思ったら、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
講座の受講〜資格の認定までにかかる費用を、詳しく見て行きましょう。
インストラクター資格取得に必要な費用の合計
アドバイザー資格を取得した後から、インストラクター資格の認定までに掛かる費用は、大きく分けて3つあります。
まずは、その3つの費用の種類と金額を、一覧にまとめてみました。
- 受験料:5,236円(税込)
- 資格登録認定料:10,450円(税込)
- 受講料
→標準カリキュラム:160.000円〜200.000円(税込)
→必須カリキュラム:90.000円〜120.000円(税込)
上の3つのうち、1と2はAEAJへと支払うもので、3は認定スクールへ支払う費用です。
1の受験料とは、試験の申し込みに必要な費用で、2の資格登録認定料は、試験に合格した後、資格の認定のために必要な費用で、どちらも価格は一律で決められています。
3の受講料はスクールによって違いますが、目安としては、標準カリキュラムは16万円〜20万円、必須カリキュラムは9万円〜12万円ほどのところが多いです。
これらの費用を合計すると、標準カリキュラムで約20万円前後、必須カリキュラムで約12万円前後の費用が必要となることが分かります。
受講料を比較する際の注意点
講座を受けるスクールを探す際には、いろんなスクールを見比べてみると思いますが、そのときには受講料の内訳に注意してください。
その費用の中に、何が含まれているのか、いないのかによって、トータルの費用が変わります。
講座では、インストラクターの公式テキストはもちろん必要ですが、それ以外にもスクールによって実習に必要な材料などもあるでしょう。
そういった揃える必要があるものが全て含まれているスクールと、受講料とは別になっているスクールがありますので、その点はチェックが必要です。
別になっている場合、その分がプラスになりますので、それも計算したうえで比較してみると良いですよ。
※アロマテラピーインストラクター公式テキスト
また、カリキュラムはAEAJによって決められていますが、中にはスクール独自のカリキュラムを設けている講座もあります。
その場合、時間や費用も他よりも多くなっている事がありますので、学習内容やトータルの時間も比較してみましょう。
インストラクター資格の更新費用
アロマテラピーインストラクターは、AEAJ会員資格となりますので、資格を維持するためには会員であり続ける必要があります。
会員の更新には年会費12,000円が掛かりますので、資格の維持には毎年12.000円が必要と考えて良いでしょう。
ただ、インストラクターを含め、それぞれの資格独自の更新費用はありませんので、会員でさえあれば、全ての会員資格を維持することが出来ます。
ですので、いくつ資格を持っていても、会費以外の費用は掛かりません。
なお、こちらの「アロマテラピーインストラクター資格を得るための費用の詳細」でも、費用についてもっと詳しく解説していますよ。
スクールの講座を選ぶ際の注意点
アロマテラピーインストラクター講座は、決して安いものではありませんので、スクール選びで失敗してしまうと大変です。
そこで、スクールを選ぶときに参考にしてほしい、いくつかの注意点についてお話しします。
講座の開催日程や期間はどれくらいか
インストラクター試験は難易度が高めのため、学習期間をある程度しっかり取ることも大切です。
例えば私のスクールでは、働きながら受講される方が多いため、余裕を持って学習できるよう、6〜7ヶ月位でスケジュールを組んでいます。
私自身の感触としても、生徒さんの様子を見ても、それくらいが良いペースだと感じています。
スクールによっては、3ヶ月くらいのところもありますが、試験までの期間が短すぎると、学習ペースはハードです。
ただ、中には、その方がやる気が出る!という方もいるでしょうから、その辺りは、自分のやりやすさで選ぶとよいでしょう。
学習期間を考える一つの目安としては、アロマ検定の勉強にどれくらいの期間をかけたかです。
アロマ検定とインストラクターの試験範囲では、内容の濃さが全く違いますので、検定と同じ学習期間では厳しいです。
せめて、検定にかけた時間の倍くらいは期間を取ると、自分のペースを守りながら学習を進めていけるでしょう。
講師の人柄や相性も重要
意外とあるのが、講師やスクールとの相性が合わず、勉強を続けられなるケースです。
アロマテラピーインストラクター養成講座は、カリキュラムが多いため、時間も期間も長く、それだけ講師との付き合いも長くなります。
そんな時に、講師と相性が合わなかったりすると、一番つらいのは受講生自身です。
それを避けるためには、アドバイザー認定講習会など短時間の講座を受けてみると一番良いのですが、最近では、ブログなどSNSを利用しているスクールも多いので、そのあたりもチェックしてみましょう。
まずは実際に電話やメールで問い合わせ、この人なら安心だと思える人のもとで、勉強するのが一番ですよ。
実際に、そうした相談をいただくこともありますが、途中でスクールを辞めてしまうと、最初からやり直しになってしまいます。
そうなると、時間も費用も余計に掛かりますので、スクール選びは慎重に行いましょう。
資格講座以外の活動も参考に
これからアロマテラピーインストラクター資格を取ったら、どんな事がしてみたいでしょうか。
認定スクールの中には、純粋に試験対策講座だけを行なっているところもあれば、それ以外の活動も行っているところもあります。
例えば、資格とは関係のないミニアロマ教室や、イベントへ出店してアロマの手作り体験を行なったり、手作りのアロマ雑貨の販売を行なっているところもあるでしょう。
インストラクターの資格は、活用の幅はとても広いです。
ですので自分が、やってみたい、興味がある、と思うような活動をしているスクールを選べば、そのノウハウも一緒に学ぶことも出来ますよ。
※地域のアロマイベントへの出店の様子
インストラクターの仕事や求人について
では最後に、アロマテラピーインストラクター資格を取得した後の活動についても、少しだけ触れておきましょう。
アロマテラピーを仕事にしたい方もいらっしゃると思いますので、インストラクターの仕事や求人、独立についてのお話しです。
インストラクターの求人が在るか?
結論から申し上げると、アロマテラピーインストラクター資格を指定して、求人募集を行っている業種はさほど在りません。
ときどき講師の求人でインストラクターを募集している事がありますが、タイミング次第ですし、勤務地がどこなのか、という問題もあるでしょう。
ですから、インストラクターの資格を元に就職をお考えだと、正直難しいです。
ただ、インストラクターの仕事に限定しなければ、アロマに関わる仕事の求人はありますので、まずはそこからスタートする方が、経験が積めて良いかもしれませんよ。
AEAJのホームページでは、「アロマの求人情報」を掲載していますので、ときどき覗いてみましょう。
インストラクターとしての求人や仕事については、こちらの「【質問】アロマテラピーインストラクターの求人や仕事があるの?」で、さらに詳しくお話ししています。
もちろん、独立して活動するときに大切なことなども、お伝えしていますよ。
独立開業をする上で必要なこと
アロマテラピーインストラクター資格があれば、自分で認定スクールを運営し、講座を開催することも出来ます。
インストラクターを目指す方の中には、それを目標にしている方もいらっしゃるでしょう。
もちろん独立開業してすぐに、それだけで生計を立てることは、なかなか難しいことですが、それはアロマに関わらず、どんな業種でも言えることです。
でも自分のできる範囲内から、少しずつ講師としての活動を始め、いずれは本格的に教室として運営できたなら、立派に独立したスクールとなります。
ですから、そんな将来的なことも考えつつ、アロマテラピーインストラクター資格取得を目指してください。
※地域の公民館で開催したアロマ教室
私のスクールでも、こちらの「アロマテラピーインストラクター養成講座【オンライン開催】」で、試験対策の講座を開催しています。
よろしければご覧くださいね。
一言でいえば、AEAJ認定のアロマテラピー講師となるための資格です。