アロマテラピーインストラクター試験の公式テキストと問題集の使い方

アロマテラピーインストラクター試験の公式テキストと問題集の使い方
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アロマテラピーインストラクター養成講座

アロマセラピスト 恵美

アロマテラピースクール My Earth
 2004年 春、初めて“精油”と出会ってから、香りの魅力に引き込まれアロマテラピーの学びが始まりました。2005年 秋に夫の経営する癒し雑貨の専門店「My Earth」(現 株式会社ヒーリングアース)に入社。アロマセラピストとしてアロマエステサロンの運営と、アロマテラピースクールの講師を行っています。 お問い合せはこちら

こんにちは。 

My Earth  アロマテラピースクール アロマセラピスト 井上恵美 です。

最近、アロマテラピーインストラクター資格について、どんな内容なのかを聞かれる事が増えてきました。

「インストラクターは一気に難易度が上がる」ということは、ご存知の方も多いと思いますが、具体的な内容については、あまりピンとこないかなと思います。

そこで今回は、AEAJ公式テキストをもとに、インストラクター試験の学習内容や学習方法について、それと最後には、問題集を使う際の注意点もお話しします。

インストラクターを目指す人も、どうしようか悩んでいる人も、これからの学習の参考にしてみてくださいね。

 

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アロマテラピー検定との違い

アロマテラピー検定との違い

まず初めに、そもそもアロマテラピーインストラクター試験とアロマテラピー検定は、どんなところが違うのか、簡単にお話しします。

ある程度知っている方も、サラッと目を通してみてください。

 

アロマ検定のテキストとの違い

アロマテラピー検定は、アロマの知識がゼロに近いところから始める人がほとんどです。

そのため、アロマ検定の公式テキストは、アロマが初めての人でも、使い方がイメージしやすいように、写真がたくさん使われて、見ているだけでも楽しい内容になっています。

一方で、アロマテラピーインストラクターは、アロマの基礎知識があることを前提に、そこからさらに知識を深めていく資格です。

そのためインストラクターの公式テキストは、文字がメインになっていて、必要な部分には参考図がありますが、写真はほとんど使われていません。

また、アロマ検定は公式問題集がありますが、インストラクターは公式問題集がない、というような違いもあります。

 

恵美

まだアロマテラピー検定の受験をしていない方は、まずはこちらの「AEAJアロマテラピー検定1級の試験範囲とおすすめの勉強法」をご覧いただくと、内容がわかりやすいですよ。

 

アロマ検定との難易度の違い

アロマテラピー検定とインストラクターの難易度を比べると、インストラクター試験の方が、グンと難易度が上がります。

分かりやすい違いとして、精油のプロフィールを例にして、比較してみましょう。

アロマ検定では、公式テキストの精油のプロフィールに記載されている、「精油の学名」「成分の一例」は、試験に出題されないため、覚える必要がありません。

ところがインストラクターでは、学名や成分だけでなく、その成分の科学的な分類など、さらに踏み込んだ内容が出題されます。

覚える内容がより専門的になるため、アロマ検定と比較すると、どうしても難しく感じると思います。ですが実際に勉強してみると、よりいっそうアロマの魅力が理解できるので、その点では楽しくもあり興味深い内容です。

 

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インストラクター試験の難易度については、「講師がアロマテラピーインストラクター試験の難易度や合格率を解説」で、詳しく紹介していますよ。心配な方は一度目を通してみて下さい。

 

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アロマテラピーインストラクター公式テキストの紹介

それではここからは、本題である、公式テキストや問題集、試験の範囲と内容についてまとめていきます。

まずは公式テキストから、ご紹介していきます。

 

インストラクター試験は4冊のテキストが出題範囲

アロマテラピーインストラクター試験の問題は、4冊のテキストから出題されます。

 

〈出題範囲〉

  1. アロマテラピーインストラクター公式テキスト 独自カリキュラム編
  2. アロマテラピーインストラクターアロマセラピスト公式テキスト 共通カリキュラム編
  3. アロマテラピー検定公式テキスト1級
  4. アロマテラピーアドバイザー認定講習会テキスト
アロマテラピーインストラクターの試験範囲

 

インストラクター試験を受験するには、アロマテラピーアドバイザー資格が必要です。

そして、アロマ検定とアドバイザーで学ぶ内容は、アロマの基礎知識となりますので、インストラクター試験でも出題対象になっています。

ですので受験するときには、検定やアドバイザーの内容も、しっかり復習しておきましょう。

なお今回の記事では、3と4のテキストには触れず、1と2の、インストラクターの公式テキストを元にお話ししていきます。

 

インストラクターの公式テキスト

インストラクターのテキストには、「独自カリキュラム」「共通カリキュラム」の2冊があります。

「独自カリキュラム」は、インストラクターだけの出題範囲がまとめられたテキストで、「共通カリキュラム」は、インストラクターとセラピストの両方に共通している出題範囲です。

どちらか一方の資格を取得していると、もう一方の資格試験の際には、共通カリキュラムの内容が免除されますから、その点は嬉しいですよね。

もし、アロマセラピスト資格を先に取得しているのなら、この共通カリキュラムの内容が免除されるので、「独自カリキュラム」だけの学習で大丈夫になります。

基本的には、インストラクターを取ってからセラピストを取ることが多いので、ほとんどの場合、インストラクターの学習には、2冊とも必要になるでしょう。

 

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ちなみに、インストラクターやセラピストでは、アロマ検定のような公式問題集は出版されていないので、問題集は市販のものを活用してください。

 

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公式テキストの内容について

それでは、アロマテラピーインストラクター試験の「独自カリキュラム」と、インストラクターとセラピストの「共通カリキュラム」で学ぶ内容を、見て行きましょう。

 

独自カリキュラムで勉強する内容

第一章:アロマテラピーの歴史
第二章:解剖生理学
第三章:タッチング論
第四章:ボランティア論
第五章:アロマテラピー教育

インストラクターは、アロマテラピーの講師として、人に教えられる能力を認定する資格のため、ボランティアや教育を実践する際のポイントなども学んでいきます。

さらに、インストラクターとして、アロマと人の身体との関わりを理解するために、解剖生理学についても学習しますが、ここが独自カリキュラムで一番大変なところです。

ただ、最初は全然分からなくても、少しずつ理解できてくると、色々な身体の働きを知ることができて、楽しい分野でもありますよ。

※生徒さんのまとめた解剖生理学のノート
インストラクター養成講座の解剖生理学のノート

 

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アロマ検定でも、脳や皮膚について少し出てきますが、インストラクターでは、もっと詳しく見ていきます。

 

共通カリキュラムで勉強する内容

第一章:精油を深める(精油学総論)
第二章:精油のプロフィール(精油学各論)
第三章:アロマテラピーに役立つ素材(基材論)
第四章:アロマテラピー利用法
第五章:健康学
第六章:ストレスとメンタルヘルス
第七章:ホスピタリティとコミュニケーション

インストラクターとセラピストの共通カリキュラムでは、精油に関する内容が、公式テキストの大部分を占めています。

共通カリキュラムの中で難しいのは、第一章に含まれる、精油の化学の内容です。

ここでは、精油に含まれる芳香成分の化学的な特徴や、精油に関わりある化学反応などについて学んでいくのですが、化学が苦手な人にとっては、少し難しい部分になるでしょう。

※科学の学習

 

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私は化学が苦手なので、試験勉強のとき、この部分で苦労しました。でも学んでみると、とても役立つ内容なので、以前よりも精油を有意義に使えるようになりましたよ。

ラベンダー精油がリラックスに良いと言われるのは何故なのか、ということが分かりました。

 

テキストの必須履修科目の範囲

テキストの必須履修科目の範囲

アロマテラピーインストラクター試験の試験範囲には、必ず認定スクールで受講しなければいけない、「必須履修科目」というものがあります。

ここからは、その必須履修科目の内容を、公式テキストを元にチェックしていきましょう。

 

必須履修科目で学ぶ章

まずは、必須履修科目に指定されている内容です。

ちなみに、必須履修科目とは何か、という点については、「アロマテラピーインストラクターの必須履修科目と標準カリキュラムの違い」を参考にしてみてくださいね。

 

<学習時間:25時間以上>

  • 精油を深める(精油学総論)   :7時間以上
  • 精油のプロフィール(精油学各論):7時間以上
  • アロマテラピー利用法      :6時間以上
  • アロマテラピー教育       :5時間以上
                     合計25時間

この4つの章は、AEAJ認定スクールで、必ず修了しなければいけない部分です。つまり、最低でも25時間は、スクールの講座を受講して学ぶ必要が在ります。

必須履修科目の内容としては、アロマテラピーインストラクターとして知っておくべき、精油の知識と利用法、それから教育に関する内容がメインです。

 

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公式テキストや問題集は、必須履修科目に関係なく構成されていますので、テキストを見ながらどの部分かを確認してみましょう。

 

受講が必須になっていない章

続いて、必須履修科目の対象外になっている内容についても、チェックしておきましょう。

必須の対象外というのは、つまり独学が認められている内容でもあります。

 

<学習時間:23時間以上>

  • アロマテラピーの歴史
  • 解剖生理学
  • タッチング論
  • ボランティア論
  • アロマテラピーに役立つ素材(基材論)
  • 健康学
  • ストレスとメンタルヘルス
  • ホスピタリティとコミュニケーション

こうしてみると、認定スクールでの修了対象となっていない部分が、案外多いですよね。

必須履修科目は合計25時間、それ以外の部分は23時間なので、ほとんど同じくらいのボリュームと言うことです。

この中で、特に難易度が高いのが、解剖生理学の内容です。解剖生理学だけで40ページ以上あるので、覚えるのに苦労する部分でもありますが、根気強く勉強していきましょう。

ちなみに、この内容と先ほどの必須履修科目の内容を合わせると、インストラクターの全ての内容を網羅する「標準カリキュラム」となります。

 

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必須履修科目の対象外の内容は、認定校での修了が受験条件となっていないため、スクールで受講しなくても、試験を受けることができます。

ただし、受講していなくても試験には出題されますので、受講しない場合は独学で勉強することになりますから、注意してくださいね。

 

公式テキストの使い方

公式テキストの使い方

ここからは、アロマテラピーインストラクターの公式テキストを使った、おすすめの学習方法についてご紹介します。

 

まずは一通り読みましょう

初めにサラッと全体を読んでみて、どんな内容なのかチェックしてみてください。

インストラクターの学習内容は、公式テキストのページ通りに学習を進めなくても大丈夫ですので、自分のやりたい章ごとに勉強を進めていくこともできます。

基本的には、スクールの講座の流れで進める方が良いですが、必須履修科目のみ受講する場合には、最初に目を通した時に、どの章から勉強していくか、決めてしまうといいですよ。

ただし、苦手な部分を後回しにしてしまうと、最後に苦労しますので、苦手な部分と好きな部分を、交互に学習するなど、モチベーションを保てるように工夫してみてくださいね。

また、アロマテラピーインストラクター試験では、アロマ検定公式テキストと、アドバイザー認定講習会テキストも出題範囲となっていますので、そちらも忘れずに見直しておきましょう。

 

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アロマ検定の取得から時間が経っている場合は、検定の内容を忘れていることがあるので、最初に検定のテキストを見直しましょう。

もしも最初からインストラクターを目標にしているのなら、アロマ検定合格後に、そのままインストラクター試験の勉強に進むのがベストですよ。

 

教えるつもりで学ぶ

インストラクターの内容は、すんなりと理解するのが難しい部分もあります。そんなときには、教えるつもりで勉強するのがおすすめです。

それは何故かと言うと、教えようと思って内容をまとめていくと、「大事なポイントがどこか」「どう伝えたら理解してもらえるか」ということを考えます。

すると自然と、大事な部分が整理できて、理解が深まっていくのです。

その他にも、「教えるつもりで学ぶアロマテラピーインストラクター試験勉強法」の記事では、理解を深めるための勉強法をご紹介しています。

何度もまとめ直したりしているうちに、少しずつ覚えていけるようになるので、根気強く進めていきましょう。

 

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理解を深めるために、他の本や問題集を活用するのも、もちろんOKです。

ただし、基本的に試験の問題はAEAJの公式テキストから出題されますので、公式テキストの内容が基本だと言うことを忘れずに、学習を進めていきましょう。

 

当スクールではオリジナルテキストも使用

当スクールのインストラクター養成講座では、重要なポイントは自分で書き込める、ワークブック形式のオリジナルテキストを用意しています。

これは協会発行の公式テキストがまだ無かった当初に、何度も何度も手直ししながら作り上げた、当スクールのオリジナルテキストです。

常に、最新の情報と試験の傾向に合わせて更新しているので、要点を逃さずに学習できますよ。

やっぱり自分で書き込んでいくと、整理しながら覚えていけますし、どこが苦手かも分かるので、その後の試験対策もしやすくなります。

アロマスクールでは、そんなオリジナルテキストを用意している教室も在りますから、その点も事前にチェックしておきましょう。

※当スクールのインストラクター講座の教材
アロマテラピーインストラクター講座の教材

 

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オリジナルテキストは、講師の井上がインストラクターの試験勉強をしていた時に、自分で作成したノートをもとに作っています。

今までの生徒さんからの試験情報も盛り込んでいるので、試験に出るポイントをばっちり学習できますよ。

 

問題集を使う時の注意点

問題集を使う時の注意点

最後に、試験勉強の大切なお供である、問題集についてお話しして終わりにしようと思います。

 

問題集を使う際の注意点

アロマテラピーインストラクターは、公式テキストは出版されていますが、公式問題集は今のところ出版されていません。

そのため、市販の問題集を活用することになりますが、その際には、内容が現在の試験に対応しているか、必ず確認しましょう。

公式テキストは、2~3年に1度のペースで改定されていますが、市販の出版物はそれほど頻繁に改定されない場合が多いため、最新版テキストの内容に対応しているか、必ず確認する必要があります。

また、色んな問題集を何冊も使うより、これ!と決めた1冊に絞って活用していく方が、おすすめですよ。

自分にとって使いやすい1冊を、探してみてくださいね。

 

問題集は力試しでテキスト中心に

インストラクター試験の問題は、公式テキストに基づいて出題されますので、あくまでテキストを中心に勉強していきましょう。

アロマ検定の場合には問題集も公式のものがあるので、問題集を活用することがとても有効でした。

しかし、インストラクターの場合には、市販のものを活用することになるので、問題集よりもテキストに重点を置いて勉強した方が確実です。

問題集は、自分の実力チェックとして活用しながら、基本的にはテキストの内容を覚えるように心掛けましょう。

 

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問題に挑戦することで、自分の得意な部分と苦手な部分が分かります。

苦手なところが分かったら、公式テキストを見ながら復習する、というように、繰り返しながら身につけていきましょう。

 

当スクールではメールで問題を出題

私たちのスクールで開催している、アロマテラピーインストラクター講座では、受講生さんを対象に、実力チェックをかねて、試験直前の50日メール講座を、お送りしています。

試験直前の50日間、毎朝メールで3問の問題をお送りして、時間のある時に回答を送っていただきます。答えを間違えると、講師から個別にアドバイスもされるので、その点でも受講生の方にはとても好評です。

毎日勉強する時間が取れない方でも、1日3問なら、ちょっとした時間で取り組むことが出来ますし、この小さな積み重ねが、知識を定着させることに役立ちますからね。

興味のある方は、こちらの「アロマテラピーインストラクター養成講座【オンライン開催】」をご覧になって下さい。

インストラクターの勉強は、なかなか大変な部分もありますが、楽しくアロマの知識を深めていきましょう。

 

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 2004年 春、初めて“精油”と出会ってから、香りの魅力に引き込まれアロマテラピーの学びが始まりました。2005年 秋に夫の経営する癒し雑貨の専門店「My Earth」(現 株式会社ヒーリングアース)に入社。アロマセラピストとしてアロマエステサロンの運営と、アロマテラピースクールの講師を行っています。 お問い合せはこちら