アロマセラピスト 恵美

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いつもありがとうございます。
福島県会津若松市の、My Earth アロマテラピースクール アロマセラピスト 井上恵美 です。
こちらの記事では、(公社)日本アロマ環境協会のアロマテラピー検定で利用される、公式テキストと公式問題集について、改訂内容やおすすめの利用法などを紹介します。
アロマテラピー検定で利用される公式テキストは、これまでも数年ごとに改訂を繰り返して現在に至っています。
また公式の問題集は、つい数年前までありませんでした。
そこで今回は、これからアロマテラピー検定の1級、2級を受験する方のために、公式テキストと公式問題集の利用法などについても解説していきましょう。
公式テキストの改訂について

まずは大切な公式テキストの改訂についてお話しします。
アロマテラピー検定の試験範囲など
その前に、もしあなたがアロマテラピー検定について、どのような検定試験かご存じないようだと、この先の公式テキストや問題集の解説を読んでも、解りにくいかもしれません。
そもそも、アロマテラピー検定とは、公益社団法人日本アロマ環境協会が年に2回主催する、アロマテラピーについての資格試験です。
ただその試験にも1級、2級とあり、それぞれで試験範囲や内容が変わってきます。
ですから、そんなアロマ初心者の方は、まずこちらの「アロマテラピー検定1級・2級の独学勉強方法!やり方や範囲など必見」をご覧いただき、アロマテラピー検定がどのようなものか、確認してください。
公式テキストの改訂について
これからアロマテラピー検定の勉強を始めようと思えば、最初に必要になってくるのが公式テキストです。
ただ、この公式テキストは数年に1度のペースで改訂が繰り返されており、2018年までは1級と2級のテキストが別々になっていました。
それが1冊にまとめられたのが、2019年1月25日の7訂版からとなります。
そして今年2020年6月に再度改訂が行われて、一部に変更や修正が加えられ、現在の最新版のテキストとなっています。
※2011年6月改訂当初のアロマ検定1級、2級公式テキスト

公式問題集の改訂について
先程も少し触れましたが、2019年1月25日の公式問題集の発売まで、協会にから発行されている問題集はありませんでした。
ですから当スクールでも、アロマテラピー検定のテキストと共に、おすすめの問題集などを別途紹介していました。
今でも色々な出版社から、独自のアロマテラピー検定用問題集が発行されていますが、それらは、公式問題集発売以前に出版されたものが、改訂されているようです。
以前は公式テキストも購入せずに、市販の問題集だけで試験に臨む大胆な人も居ましたが、今では公式テキストと公式問題集を揃えて勉強をする人がほとんどです。
協会の認定校講師としてあえて申し上げるなら、現在協会で発行されている、公式テキストと公式問題集さえあれば、特に他の問題集は必要ないと言えるでしょう。
2020年6月の改訂について
まずテキストと問題集の改訂についてまとめると、下記のテキストが最新版となります。
- 公式テキスト:1999年9月15日 初版発行(2020年6月1日 8訂版第1刷発行)
- 公式問題集:2019年1月25日 初版第1刷発行(2020年6月1日 2訂版第1刷発行)
お持ちのテキストと問題集の最終ページに、上記のような記載がありますので、確認してみて下さい。
なお、今年6月改訂以前の公式テキストと公式問題集(2019年1月改訂版)については、2021年5月の検定試験まで対応しています。
公式テキストの2020年6月改訂の内容

それでは、2019年1月の公式テキストをお持ちの方に解り易いように、2020年6月での改訂内容について、簡単に紹介しておきましょう。
なお、新しいテキストや問題集をお持ちの方も、アロマテラピー検定の勉強だと思って、ご覧いただくことをおすすめしますよ。
2020年6月改訂のポイント
今回の変更は、内容の小変更といえるレベルのもので、より安全なアロマテラピーの実践を目的としたものです。
大きく2つの点について、記載内容の修正がありました。
- パッチテストに関する見直し
- 精油の溶解に関する最新情報の反映
それでは、それぞれの項目について要点を見て行きましょう。
1、パッチテストに関する見直し
パッチテストとは、事前に皮膚アレルギーなどが起きないか、チェックするための方法です。
パッチテストとは、患者の皮膚のアレルギー性炎症を引き起こす物質を、特定するために使用される診断方法です。
英語版Wikipedia引用:パッチテスト
この医療機関で行うパッチテストを、個人で再現するのは現実的でないため、また、長時間精油が肌に接触することで、アレルギーなどを引き起こす可能性もあるため、アロマテラピー検定の公式テキストのP.29に記載されていた記述が、下記の通り変更されました。
- 2019年1月版:肌に精油を使用する際は、事前にパッチテストを行う。
- 2020年6月版:肌に精油を使用する際は、低い濃度で試してから使う。
2、精油の溶解に関する最新情報の反映
これまで、グリセリンなどは「精油を希釈するための材料」として紹介されてきましたが、それらに溶けない精油があることが確認されました。このことにより、「より安全なアロマテラピーの実践」を焦点に、最新の情報を踏まえた内容が反映されました。
精油は水に溶けにくい性質がありますが、無水エタノールに混ぜてからであれば、水に入れても分離しないことが検証されたため、精油を溶かす材料として、無水エタノールを利用することを推奨する記述となっています。
- P36~39:「基材=精油を希釈する材料」という記述を材料や素材に修正
- P43,47,48:沐浴法や入浴剤には5mlの無水エタノールに溶かした精油を使用
- P86:いにしえのレシピに、精油を無水エタノールで溶かしてから加えると記載
その他、湿布法やクレイパックについても一部修正があるので、こちらのAEAJのアロマテラピー検定公式テキストの紹介ページに記載されている、変更箇所をご覧ください。

新しい公式問題集には、この水に溶けにくい精油を溶かすための方法についても、いくつか設問があるようです。
公式テキストのおすすめの利用法

こちらで紹介する利用法は、アロマテラピー検定の勉強を進める上での、おすすめのテキスト利用法です。
なお、後ほど公式問題集についても紹介しますが、まずは公式テキストからお話しして行きましょう。
1、気軽に一通り目を通しましょう
アロマテラピー検定の公式テキストは、それ自体がアロマテラピーの情報誌としても、とても面白い本です。
検定1級の試験範囲は、この公式テキスト全てとなりますから、まずは学習内容を把握するつもりで、一通り目を通してみましょう。
もちろん、最終的には暗記すべき項目も出てきますが、アロマテラピー検定の趣旨は「安全にアロマテラピーを実践できる知識」です。
ですから、アロマオイルの利用法を学ぶつもりで、楽しみながらご覧いただけば、自然と安全性に関する知識は身に付くでしょう。
※アロマテラピー検定公式テキストは見ていても面白い

まずは気負うことなく、公式テキストに目を通してみましょう。おすすめは隙間時間を活用して、テキストを何度も見直すことです。
その点では、1,2級が一冊にまとめられているのは嬉しいことですよね。
2、アロマクラフトを実践
続いては、公式テキスト内で紹介されている、アロマクラフトについて、実際に自分で実践してみることをおすすめします。
実際に、自分でアロマクラフトを行うことによって、安全性に関する知識を身をもって覚えることが出来ます。
特に精油を利用する際には、テキスト内の精油のプロフィールなどを見ながら、香りを楽しみつつ行えば、好きな香りや嫌いな香りも出てくるでしょう。
そんな視点から、精油についての嗅ぎ分けが出来るようなれば、アロマテラピー検定本番の「香りテスト」もクリアできます。

今回の公式テキストの改訂でもあったように、アロマテラピーを安全に利用する上で、アロマクラフトを実践することはとても重要です。
自分のできそうなものからでOKですから、必ず1種類はチャレンジしてみましょう。
3、アンダーラインと太字
一通り、アロマテラピーに慣れたら、いよいよテキスト内の暗記項目をチェックです。
公式テキスト内で、太文字やアンダーラインで記載されているところは、特に重要な語句であることを意味していますから、その点を意識して覚えて行きましょう。
アロマテラピー検定は、あくまで4択のマークシートですから、記述試験ではありません。
ですから、書いて覚えるというよりも、何度も繰り返し読むことで、全体を知識として定着できるように学びましょう。そうしたら、いよいよ公式問題集に取り組みます。
公式問題集のおすすめ利用法

ではここからは、いよいよ公式問題集を使ったおすすめの学習法をお話しします。
公式問題集は模擬テスト形式
まず、(公社)日本アロマ環境協会が発行している公式問題集は、模擬テスト形式の問題集となっています。
アロマテラピー検定2級の模擬テストが3回分と、1級の模擬テストが3回分の、計6回分の練習問題が含まれており、本番さながらに実践することが可能です。
ポイントは、数をこなして不正解を虱潰しに学習していくことです。
ですから、ある程度テキストでの勉強が出来たら、2級の模擬テストからどんどん始めて行きましょう。

実際にはテキストを1読して、アロマクラフトなどを実践したら、まずは1回は練習問題にトライしてみることをおすすめします。
それにより、どんな問題が出題されるのかが把握でき、テキストを使った勉強の要点が掴めますよ。今回の公式テキスト改訂点などにも注意して、取り組んでみて下さい。
公式テキストと合わせて利用する
公式問題集の解答欄には、その問題に関する内容が、公式テキストのどの項目に記載されているかが表示されています。
例題:精油について誤ったものを1つ選びなさい。
- 精油の抽出部位は植物によってさまざまである。
- 水に精油を垂らすと表面に浮いて膜のように広がる。
- さまざまな芳香性をもつ成分から構成される。
- 脂肪酸とグリセリンからなる油脂である。
答、4(Chapter2参照)
公式テキストのChapter2に、この問題に関する記載があるので、そちらを復習することで、さらに関連する知識を身に付けて行きましょう。
アロマ検定の独学用の教材セット

最後に当スクールで人気の、公式テキストと問題集を含んだ独学用教材セットを紹介して、終わりにしますね。
独学のメリットとデメリット
アロマ検定の勉強方法には、スクールでの講座と、自宅での通信講座、そしてテキストや問題集での独学と、大きく3つのタイプに分かれます。
だいたい7割程度の方が、独学でアロマテラピー検定1級の合格を目指されますが、独学での学習にもいくつか注意点があります。
そこで、独学のメリットとデメリットについて、こちらの「アロマテラピー検定を独学で勉強する際の注意点やメリットとデメリット」にまとめました。
3つの学び方には、それぞれに利点もあれば欠点もありますから、まずは自分に合っている勉強方法を見つけて下さい。

当スクールでおすすめしている独学用教材セットには、アロマクラフト用の資材や、当スクールの「マル秘検定対策資料」なども含まれます。
公式テキストの改訂などにも迅速に対応できるので、安心して取り組めますよ。
アロマテラピーの通信講座で学ぶ
さらにこちらのスクールでは、この独学用教材セットを使った、アロマテラピー検定オンライン通信講座なども、定期的に開催しています。
これは、当アロマスクールの講師が、リアルタイムで開催するアロマテラピー検定の対応コースで、アロマクラフトの実習などもあります。
「アロマ検定の公式テキストと問題集は用意したけど、なかなか勉強が捗らない。」とか、「解らないことを講師に直接聞きたい。」、「検定試験に合格できるか心配で自信がない。」などなど。
そんな方にご受講いただくと、私が優しくバックアップします。

リアルタイム開催なので、楽しみながらアロマの勉強ができますよ♪
スクールに参加される生徒さんで、稀に数年前の公式テキストを持って来て、「これでも大丈夫ですか?」と聞かれたりします。
でも内容や範囲が大きく変わっていますから、それはさすがにNGです。メルカリやアマゾンでの中古購入もやめた方が良いです。