アロマセラピスト 恵美
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こんにちは。
福島県会津若松市の、My Earth アロマテラピースクール アロマセラピスト 井上恵美 です。
浦上教授の『認知症予防のためのアロマテラピー』で一躍有名になった、昼用のローズマリーとレモン、夜用のラベンダーとオレンジ。
どんな香りかは知っていても、どんな植物で、どんな特徴や効果があるのかは、ご存知ない方も多いのではないでしょうか。
今回はその4種類のアロマオイル(精油)のうち、昼用のローズマリーとレモンについて、その特徴や効果、認知症予防のための使い方について、詳しくご紹介します。
認知症の昼用アロマオイル(精油)の特徴や効果
アロマオイル(精油)は、その植物によって、さまざまな香りや特徴、効果があります。
どんな植物なのかを知ると、アロマがもっと楽しくなりますよ。
今回ご紹介するローズマリーとレモンは、どちらも、気持ちや頭をスッキリとさせてくれる特徴がありますが、それ以外にはどんな効果があるのでしょうか。
さっそく、見ていきましょう。
アロマについて
花の香り。フルーツの香り。森の香り。
植物の香りは、私たちの心や身体にさまざまに働きかけます。
アロマテラピーは、植物から抽出した香り成分である精油(エッセンシャルオイル)を使って、心身のトラブルを穏やかに回復し、健康や美容に役立てていく自然療法です。公益社団法人 日本アロマ環境協会引用:アロマテラピーとは
ローズマリーの特徴・効果・効能
ローズマリーは多年性の常緑低木で、地中海地方が原産の植物ですが、今では南ヨーロッパをはじめ、世界中で栽培されています。
古くから、若返りのハーブとして知られ、化粧水の材料や、お肉料理の香りづけとして使われたり、防虫剤の成分としても使われてきました。
成長すると2m近い大きさになりますが、鉢植えで育てることもできるので、お家で育てている方も多いんですよ。
ローズマリー精油の詳細
- 名前:ローズマリー
- 科名:シソ科
- 抽出部位:葉と花
- 主な成分:カンファー、酢酸ボルニル、1,8-シネオール、ベルベノン、ブルネオール
- 主な産地:フランス、チュニジア、スペイン、モロッコ
- 香り:クリアでしみ通るような、スーッとした強い香り
ローズマリーの歴史(名前の由来と伝承)
ローズマリーの名前の由来は、小さな花がしずくのように見えることから、ラテン語の“Rosemarinus(ロスマリヌス)”「海のしずく」という意味が付けられました。
また、「聖母マリアが、白い花が咲くローズマリーの木に青いマントをかけたところ、花が青色に変わったことから、この木を“マリアのバラ”と呼ぶようになった」とも言われています。
先ほど、若返りのハーブともご紹介しましたが、その由来は、その昔、70歳を超えるハンガリーの王妃が、神経痛の痛みを和らげるために、ローズマリーをアルコールに漬けこんだチンキを使ってみたところ、若さと美しさを取り戻し、ポーランドの若い王子にプロポーズされたというお話があります。
そのお話から、このチンキをハンガリアン・ウォーター(若返りの水)と呼ぶようになり、今でも親しまれています。
チンキ
チンキ剤とは、生薬やハーブの成分をエタノール、またはエタノールと精製水の混合液に浸すことで作られる液状の製剤である。Wikipedia引用:チンキ
ローズマリー精油の効果・効能
ローズマリーの香りは気持ちを高揚させてくれたり、集中力や記憶力のアップにも役立ちます。
そういった、頭をスッキリとさせ、活性化してくれる働きから、認知症の予防(昼用)として勧められているようです。
認知症予防以外にも、落ち込んだ気持ちをスッキリとリフレッシュしたい時や、勉強・仕事に集中したいとき、車の運転中にもオススメですよ。
1.8シネオールという成分が多く含まれており、鼻や喉などの呼吸器系の不調、花粉症にも効果的です。
ローズマリー精油は血圧を上げる場合がありますので、高血圧やてんかんをお持ちの方は、医師に相談してから使用しましょう。また、妊娠中の使用も注意が必要です。
レモンの特徴・効果・効能
レモンの栽培の歴史はとても古く、ギリシャ・ローマ時代に栽培されていた記録があります。
レモンの産地といえば、地中海やアメリカ、日本では瀬戸内が有名ですが、インドのヒマラヤ東部や中国南部など、東南アジアが原産です。
最近では、園芸ショップなどで鉢植えのレモンを見かけることもあり、自宅での栽培も人気があるようです。
レモンなど柑橘系の果実は、皮の外側のツブツブに香りの成分が詰まっているので、アロマオイル(精油)は皮から抽出されるんですよ。
レモン精油の詳細
- 名前:レモン
- 科名:ミカン科
- 抽出部位:果皮
- 主な成分:オクタナール、シトラール、リナロール、リモネン
- 主な産地:アメリカ、アルゼンチン、イタリア、スペイン
- 香り:フレッシュで爽やか。きりっと引き締まった香り。
レモンの歴史(活用された経緯)
アジアが原産とされるレモンですが、11世紀~12世紀ごろ、十字軍の兵士によって持ち帰られ、その調理法と共にヨーロッパに広まりました。その後、アメリカ大陸に渡り、世界中で栽培されるようになりました。
15世紀~17世紀の大航海時代には、長い航海で壊血病にかかる船員が多く、この対策として、ビタミンCの豊富なレモンやレモンジュースが使われました。
「イギリス海軍は自国の艦船にレモンジュースを積み込み船員に配給することを義務付けた」という歴史もあり、レモンは古くから私たちの健康を支えてくれているんですね。
レモン精油の効果・効能
爽やかな香りを持つレモン精油は、リフレッシュしたい時や、頭をスッキリさせたい時にも役立ってくれます。以前から、柑橘系の香りは記憶力に良い、とも言われていましたので、認知症予防として、まさにピッタリかもしれませんね。
集中力や記憶力を高めるともいわれ、勉強やデスクワークのお供として人気のある香りです。
よく、揚げ物にレモンが添えられていますが、レモンは、胸やけ・消化不良・吐き気などの消化器官の不調にも効果があるんですよ。
また、血行を良くして体を温めたり、老廃物の排泄を促す効果も期待できます。
レモンには光毒性のある成分が含まれているので、レモン精油を、ボディマッサージなど、皮膚に塗布して使用する場合には注意が必要です。
日光などの強い紫外線に反応し、皮膚に炎症などの皮膚トラブルが起こること。
認知症予防「昼用アロマ」の使い方
アロマオイル(精油)について詳しく見たところで、その使い方を確認していきましょう。
浦上教授の研究された、『認知症予防のためのアロマテラピー』としての、効果的な使い方について、知っている方も、知らない方も、一緒にチェックしていきましょう。
昼用アロマオイルを使う時間
認知症予防のアロマテラピーのポイントは、昼間はしかっりと脳を活性化させ、夜はしっかりと休ませる、そのメリハリが大切です。
昼用のアロマオイルは、午前中に2時間以上使うのがポイントです(そのまま午後も嗅いでいてもOKですよ)。午前中から使うことで、頭をすっきりさせて、脳をしっかりと活性化することができます。
ローズマリー精油を2、レモン精油を1の割合で配合(ブレンド)するか、最近ではブレンドされた物もありますので、それを使うと便利ですよ。
香りを嗅いでみると、スゥーッとした中にも、ほんのり甘みがあって、気持ちよく頭がスッキリとする感じがします。
お家での使い方(アロマランプ)
お部屋で簡単に使えるのが「アロマランプ」です。
アロマオイル(精油)を垂らす窪みやお皿が付いていて、そこに水とアロマオイルを垂らして使います。ランプの熱で少しずつ香りが広がるので、自分以外の家族も一緒に香りを嗅ぐことができます。
アロマランプは、リビングなど、昼間、居る時間が長い場所で使いましょう。お掃除したりで家じゅうを動いているなら、廊下で使ってみたり、この後ご紹介する『外出中でも出来る使い方』をチェックしてみてください。
食事をする部屋で使う場合は、食事とアロマの香りが混ざると不快に感じる方もいるので、お食事の後に香らせるのが良いですよ。
外出中でも出来る使い方(アロマペンダント)
外出中に便利なのが、香りを持ち運べるアロマペンダント(ネックレス)です。
「たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学」でも、昼用アロマオイルの使い方として紹介されていました。これなら、お買い物や仕事に行く時、家の中で忙しく動き回っているときでも、香りを嗅ぐことができますよ。
ペンダントの中にフィルターが入っているので、そこにアロマオイルを垂らし、香りをつけて首から下げるだけ。チェーンが長めのものだと、服の中に隠すこともできます。ガラス瓶にオイルを入れておくタイプもあるので、お好みで選んでくださいね。
アロマペンダント
認知症予防を続けるためのポイント
せっかく始めても、すぐに止めてしまったらもったいないですよね。継続するためには、1日の生活リズムの中に組み込んで、習慣にして行くのがポイントです。
昼用アロマを生活習慣に取り入れましょう
皆さんは、朝起きてから、どんな過ごし方をしていますか?
たとえば、「着替え→顔を洗う→朝ごはんを食べる→歯磨き→」など、布団を出てからの行動は、だいたい毎日、同じ行動を同じ順番でしていませんか?
その生活のリズムの中に取り込めれば、アロマを使うことも習慣になっていきます。
どんなタイミングで使えばいいの?
例えば
- 朝ご飯を食べて、片付けが終わってから
- 朝、寝室から出たら、廊下でアロマランプをつける
- 出かけるとき、財布を持ったらアロマペンダントも身に着ける
など、使うタイミングや方法はそれぞれだと思います。
ご自分の一日の生活の流れを思い浮かべて、このタイミングが使いやすいな、という時に試しながら、使いやすいタイミングを探してみましょう。
それに合わせて、アロマオイル(精油)などを置いておく場所も決めておくと、使いやすく、習慣にしやすくなりますよ。
あまり難しく考える必要はありませんので、ストレスなく、自分の使いやすいタイミングを見つけてくださいね。